行楽の秋に思う 去る者は

2018.10.24

行楽の秋に思う 去る者は

今年の秋は天気が悪くてすっきり晴れることがあまりありません。私は山歩きが好きなのですが、どうやら行きたいと思っていた地域は足場が崩れて危なっかしい。

そこでちょっとしたハイキング程度ができるところ、あまり遠くなくて手軽に行けるところと思い、日光に行くことを思い立ちました。

はい、いつも私は一人でどこにでも行きます。思い立ったら吉日です。

 

日光には東照宮があり、そして奥日光に行けば湯ノ湖からのハイキングが楽しめます。ここはよくおいちゃんと行った思い出の地でもあります。

どうせ行くなら一泊して、温泉にも入ろう。そう考えて宿を探したのですが、ハイシーズンなので一人で泊れる宿と言うと、かなり限られます。一人だと割高になりますが、そんなに高くない値段で泊まれる宿を探します。

今はインターネットで検索できるから楽ですが、これがなければ宿探しは大変だったでしょう。それに昔は女の一人旅と言うと、警戒されたものですが、今はそんなこともありません。いい世の中になったものだと感じています。

旅館の本館に併設されたセルフの新館に泊るプランを見つけました。東武鉄道の予約もインターネットで取りました。座席も自分で選べます。

 

当日は朝から雨が降っていてちょっと心配でしたが、現地に到着すると、雨は奇跡のように上がり、秋空が広がっていました。

亡くなった人に、天気を良くしてくださいとお願いすると、不思議と天気が良くなります。今回もおいちゃんにお願いしたのが良かったのだと思います。

日光の街中は、外国人観光客であふれていました。神橋は、以前なら渡る人もまばらでしたが、今回はたくさんの人がこの橋を渡っているのが見えました。

橋を渡るのは、外国人が多いようです。せっかく来たのだから、渡ってみようということでしょう。

東照宮や二荒山神社、輪王寺には小学校の修学旅行と、そしてだいぶ以前においちゃんと入ったことがあります。しかし、今回はやめておきました。

ここをすべて拝観するとしたら、半日くらいかかると聞いたからです。そんなに時間がないので、参道をプラプラと小一時間ほど歩きました。

 

表参道のバス停でバスに乗り、今宵の宿に向かいました。チェックインを済ませると、近所を散策することにしました。温泉寺や温泉神社を回り、湯ノ湖の周辺を見渡すと、もう紅葉が始まっていました。今年の紅葉は台風の影響か、いつもより今一つのように感じました。

 

翌日も天気に恵まれ、私は上機嫌で遊歩道を散策します。

「来てよかった~、おいちゃん、最高だねえ!」

生前のおいちゃんは、いつも私の前を歩いていました。今は私の頭の上あたりにいるような気がしてなりません。

一人旅であって一人旅ではないのです。おいちゃんといつも一緒です。おいちゃんとは行ったことのない新しい土地に行けば、おいちゃんとともに、初めての発見をしているような気がするし、おいちゃんと一緒に行った土地に行けば、その時の楽しい思いがよみがえって、一人で思い出し笑いをしてしまいます。そう、今回も。

 

楽しい思い出を胸に、家に帰るともう夕方です。すぐに荷物を片付けて、食事の支度をし、フィットネスクラブの大きなお風呂に入りに行って、さっぱりしたところで食卓に向かいます。

一人なので家にあるもので適当に済ませますが、おいちゃんがいたときは、食事はどうしていたのか、記憶がありません。

おいちゃんは食べるものには結構うるさくて、旅行中にお弁当を買って食べるのはいいのですが、家でお弁当と言うことはまずありません。外食していた覚えもないし、何か作って食べていたのか?

 

おいちゃんのことは忘れません。しかし、おいちゃんとの生活は、ところどころ忘れてしまうことが出てきました。

去る者は日日に疎しと言います。寂しいような気もしますが、これでいいのかも知れません。

 

 

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